別名、まあ丼廃になるよね、という話。
※「丼廃」=「マストドン廃」
Twitterの最近の動きに危機感と疲弊を感じ、避難先としてマストドンを作った話までは前にブログで書きましたが、
「Twitterがいよいよヤバくなってきた時の緊急避難先」のつもりがマストドン自体が楽しくなってきてしまったのでした。
ただ別にTwitterを見なくなったかといえばそういうわけではない(フォロイーのツイートは見たい)ので、SNSをする時間が倍増したという話なんですけどネ…
暇さえあればTwitterを開いていたのが、それに加えてマストドンを開くようになってしまったという感じ…
でもマストドンって、システムを聞いても「いやめっちゃ複雑なんだけど…わからん…」ってなるじゃないですか。私がそうでした。だから始めるまでの敷居が高い。
しかし始めて慣れてきてしまえば、その「複雑さ」はオタクにとって「便利さ」と表裏一体である、ということに気が付いた。
なので、そういう部分の話をしたいな~と思って今回ブログを書いてみました。
マストドン始めて1か月未満のまだ初心者マークなんで細かいとこはわかってないとこも多いです。ご容赦くださいまし!
マストドンのシステム
「分散型SNS」と言われるやつ。まずこれが初見だとよくわからない。Twitterとかインスタとかだと馴染みがない単語。
これについては、「2ch(=マストドン)という場所があってそれぞれの板(=サーバー/インスタンス)に分散して住む」とか「ひとつのMMORPG(=マストドン)で接続先サーバー(=サーバー/インスタンス)を選ぶ」イメージをしたら私は理解しやすかったです。
ほら2chで同人板に住んでても、TV実況系の板は見てない、とか、同じ2chにいても全然違う文化があったりするじゃないですか。大枠で同じプラットフォームにいても分散して住んでる感じ。相互不可侵。十数年前たまに同人板だけ覗くくらいのROM専だったので…あんま2chも詳しいわけではないけども… 対してTwitterは普段はいろんなところに住んでいても、同じ地平にいるから検索したらあらゆる人がすぐ遭遇できてしまう、良くも悪くも。
マストドンというでっかいプラットフォームの中で、各サーバーを立てているのは主に個人の方。たぶん。だから鯖缶さん(=サーバーの管理人さん)の個性や思想により、サーバーのテーマやルールが異なります。登録するときはサーバー規約をよく読んでね!
主に「趣味や目的別にサーバーが分かれている」=「登録時点で住み分けができる」。
これがマストドンの最大レベルの特徴のひとつだと思います。もうひとつの大きな特徴は後述。
私はどちらかといえばゾーニングや住み分けに重点を置きたいオタクなので、これを理解したとき「マストドン、便利やん…?」と思いました。
ということでマストドンに登録するときはまず「サーバー選び」が発生します。そうこれが敷居高いんだけどね~~~!笑
でも自分が求めるサーバー選びがうまくできれば、楽しく快適なマストドンライフが送れる可能性が高くなるよ!
住み分けできるSNSなので、アカウントは目的別にいろんなサーバーに複数持ってる方が多い。とりあえず気になるとこ登録してみて遊牧民族のようにいろいろ点々としてみるのもあり。
あ、「サーバー」と「インスタンス」はだいたい同じ意味と捉えていただいていいと思います。たぶん。違ってたらすまない。
ちなみにサーバーが違ってもフォローはできるので、そのあたりサーバー間が完全に分断されているわけではありません。
マストドンの使い方と遊び方
ローカルタイムラインの存在
マストドンのもうひとつの最大レベルの特徴、それは「ローカルタイムライン(LTL)の存在」だと思います。
他にも「連合タイムライン」というのもあるけど、正直それは私はほぼ全く見てない。たぶん見てない人が多い。なのでこれの理解は後回しで良い。
マストドンには3つのタイムラインがあります。
・ホームタイムライン(HTL)…フォローした人のつぶやきが見られる個人のTL。Twitterと同じ。
・ローカルタイムライン(LTL)…そのサーバーの「公開」設定の投稿がすべて流れてくる「サーバーの人が共通で見られる”場”。Twitterと掲示板の間くらいのイメージ。
・連合タイムライン(FTL)…そのサーバーのアカウントをフォローしているアカウントも含めて「公開」設定の投稿が流れてくるタイムライン。流れが速いので見ている人はたぶん少ない。
投稿設定については後述します。
で、この中でLTLというのが、自分に合ったサーバー選びに成功すれば楽しい。
私はオタク向けのサーバーとBL特化のサーバーに主に住んでいるんですが、LTL見てると色んなオタクの話とかBLの話とかが流れてくるので、元気なオタクの話聞いてるのたのし~~~~ってなります。
Twitterだと登録したらまずTLはまっさらなので、Lv1の状態でもいきなり交流したりいろんな投稿を自然に見られるのもメリットかもですね。
LTL見てて感じたのは、ここ、00年代のインターネットのにおいがする…………
MMORPGでギルメンさんとバカ話したり…夜な夜なインターネットの向こうの友達と絵茶やチャットしたり…ブログから私信飛ばしたり…ウッあのころの記憶が…
私が主に住んでるその2つのサーバーではそもそも「あのころ」のインターネットを知っている方が多そうだったというのもあるかもしれないんですが。
誰かがポンと発したつぶやき(トゥート)に誰かが反応したり、ふぁぼったり、ノったりして常にわいわいしてる感じ。
この言葉をいい意味と捉えるかどうかは人によると思いますが、LTLは「内輪ノリ」感がある場所です。
でもそれで誰かを排除しようという空気は少なくとも私がいるサーバーでは一切なく、ご新規さん大歓迎だし、LTLのノリに乗らなくても全く問題ないし、明らかに悪意のあることでなければみんな自由に好きなことつぶやいてていい。
そのあたりはみんないい意味で引き際を分かっていい距離感でやってる印象があります。治安がいい。
LTLに乗せるつぶやきは普通のつぶやき(トゥート)なので、LTLに乗っかって喋ったログを外の人がアカウントのホームから見るとたぶんわけがわからない。ごめん。
LTLが無いサーバーもあって、Twitterみたいな運用をするならたぶんそこがいいと思います。(でもそのサーバーであるfedibirdは現在新規登録は招待制になっている模様…)
もとは「Twitterの代替」として始めたマストドンですが、LTLを見て喋る運用をしているアカウントだと「Twitterの完全な代替にはならない」と私は感じました。LTL見てないとわけがわからないから…笑 ネガティブな意味ではなく、「Twitterとマストドンは似ているが同一ではない」というだけの話です。
投稿設定について
これもマストドンのかなり大きな特徴で、「つぶやき毎に公開範囲の設定ができる」と「”続きを読む”やセンシティブなメディア設定がマストドン上でできる」という部分が使いこなせばかなり便利!!!!と思いました。センシティブなメディア設定はTwitterでもできるけど、やってもシャドウバンはされないよ(最近のTwitterくんが何を考えてるのか私にはわからないヨ…の気持ち)
つぶやき(トゥート)ごとの公開設定
・公開…ローカルタイムライン、連合タイムラインにも載る
・未収載…ローカルタイムライン、連合タイムラインに載らない。フォロワー外でもホームに行けば見られる
・フォロワー限定…フォローしている人しか見られない
・ダイレクトメッセージ…@を飛ばした相手しか見られない。と同等だが、セキュリティは弱いそうなので個人情報等のやりとりは非推奨。@をつけなければ自分だけ見られるメモとしても使える。
“続きを読む”=CW、センシティブなメディア設定=NSFW
・CW…トゥートの一部を「続きを読む」みたいな感じで畳める。畳む前の文言は自由に設定可能。ふせったーが標準機能で埋め込みで使えるみたいな感じ。
・NSFW…Twitterのセンシティブ投稿と同等。ぼかしのワンクッションが入れられる。
私はTwitterだと全年齢/R18でアカウントを分けているんですが、サーバー規約でR18オッケーのところであれば「R18及びセンシティブな投稿はCM/NSFWをつけて投稿する」ことで垢分けしなくていいというのは助かるな~と思いました。これは同時に、サーバーが細分化されているので「だいたい同じ趣味の人間だけの空間」であるという安心感に依る部分もあります。
また、つぶやきごとに投稿設定できるのも助かる!!!!!
公開でつぶやきたいことと、LTLに載せるまでもないけど隠すほどでもない日常つぶやきとか、フォロワーだけなら投稿してもいいかなみたいなこと、あるじゃないですか…それが標準機能でできるのが大変助かります。
私はこのあたりを理解したあたりで、「マストドン、住み分けしたいオタクにすげ~便利なのでは…?」と再び思いました。
サーバーについて(私が利用してきたところ)
さてここから具体的なサーバーの話をします。マストドンには無数のサーバーがありますが、私が登録してみて良かったところの紹介です。
まず私は最初に「マストドンって検索して最初に出てきたから」という理由で「mstdn.jp」(通称「jp鯖」)という日本最大規模のサーバーに登録しましたが、
デカすぎてLTL速すぎ&いろんな人がいてカオスすぎてすぐLTLから逃げ帰ってきた。
大手の安心感はあるし、デカいサーバーでLTLにあんま関わらず過ごすならjpはいいかもしれないんですが、上記のようにLTL楽しみたいなら向いてないサーバーかな…と思います。
その後いくつかのサーバーを見て「jpとpowooは初心者にはおすすめしない」と複数の方が言っているのを見て「ハイ…」となりました。
※powooは初期はpixiv系列(今は運営は切り離されている模様)のサーバーで私は中を見ていないのでわからないですが、そちらも人口多くてカオスだったり、今は人の流入が多くて激重だったり、過去にはマストドンの中でもいろいろ独特な立ち位置だった時期が長くなんかいろいろあるっぽいけど私はそのあたりは詳しくないのでふわっとした説明しかできない すまない…
mastodon-japan.net
通称「じゃぱねっと鯖」「じゃぱん鯖」
【サーバー概要】 / 【ローカルタイムライン】
jp見てヒエ…ってなった後、治安の良いサーバーを探して流れ着いたサーバー。汎用サーバーなので、特にサーバーのテーマとかはありません。LTLは日常・雑談つぶやきが多い。
評判通り、治安が良くてあったけ~鯖です。ここにメインで住んでいたのは数日だったけど楽しかった。
ここからさらに移住したのは、前述のとおり日常雑談する方が多い汎用鯖なので、同人含めたオタク話を堂々とするのは私が勝手に気が引けてしまったから…(法律に反しないレベルのR18投稿はCWやNSWFでワンクッションおけばOKですし、禁止されているわけではないです)
でもたぶんオタクの人もいっぱいいるよ。ライトめのオタク話なら全く問題ないと思います。
「ガッツリ深めのオタク話というより、日常のなんてことない雑談メインで運用したい」という方には私はオススメかなと思います!
otadon.com
通称「おたどん」
【サーバー概要】 / 【ローカルタイムライン】
現在の私のメイン使いの1つ。私のアカウントはこれ。
名称通りオタク向けの汎用サーバー。いろんなオタクが集っている。ゲームのオタクもアニメや漫画のオタクも同人やってるオタクもいろいろいる。
「オタク喋り全開で許されるサーバー」「とりあえず汎用的なオタクアカウントを作りたい」というならここがいいなと思いました。みんなオタクなので…。
LTLはオタクなのでノリがいい。普段は「オタクの日常」という色が強いかな。うまいメシ食ったり、漫画の感想言ったり、ゲームのスクショ上げたりしてる。
空気は00年代~Twitter初期のインターネット。
いろんなオタクがいるので、例えばもし具体的なCP話とかしたいなら公開じゃなくて非収載以下やCWの方がいいかも。そのあたりのゾーニングはそれぞれの判断でうまいこと回ってるなと思います。
鯖缶さん曰く「同人誌即売会に出せるレベルなら投稿は問題ない(もちろんR18はワンクッションおいた上で)」とのことなので、規約が同人オタクにわかりやすくて大変助かりますね!
be-lieve.hostdon.ne.jp
通称「BL鯖」
【サーバー概要】 ※このサーバーはローカルTLは非公開になっています。外から見られないのは安心でもある。
現在の私のメイン使いのもう1つ。私のアカウントはこれ。
名称通りBL好き向けのサーバーです。ここにいる人、みんなBLが好き!安心感がすごい!!!!!!
商業が好きな民、一時創作の民、二次創作の民、いろいろいますが和やかに回っています。
ここでは具体的なCPの話してもよさげだな~とCP話は私はここでしてます。別に明確なルールとかはないけど、個人の判断で具体的なCP語りはCWでワンクッションおいてる人が多いですね。治安がいい。
いろんなジャンル、いろんな性癖の人がいますが、それぞれの嗜好を否定せず「それいい…」「それは萌える」「まってこういうCP萌えるんだけど聞いてください」とわいわいにぎやかにやってる感じです。いろんなジャンル、いろんな性癖、いろんなCPの話聞けるのすげ~~楽しい!普段同人やTwitterやってると同ジャンル同CP同解釈の方としか交流する機会があまりないから…。個人的に、先日同ジャンル別CPの方とこの鯖で邂逅して、Twitterだとお話しする機会もなかったんだろうな~と思ってすごく面白かったです。
あとここで良いのが「検索がほぼ機能してない」(日本語検索非対応)とのことなので、検索避けの必要がなくCP話喋れるの、た、たすかる~~~!
CP名見るのも無理というレベルの苦手なものがあるならどうだろう、ミュートとかいろいろ必要かもしれませんが…基本的に、「BLの話がしたい/聞きたい」なら私はすごくオススメです。
ちなみに私も含めなんですが、ここは連合タイムラインに載るのを防ぐために「フォローは同鯖の人のみ」としている方も多いです。
toot.blue
通称「蒼象」
【サーバー概要】 / 【ローカルタイムライン】
千路名義ではなく別の名前ですがここにもアカウントを持っています。浮上率は低めですがたまにLTLを眺めたり何か書きたいことがあればつぶやく感じ。
→(7/2追記)あまりつぶやかなくなってきたなって思ったので一旦アカウントは削除してしまいましたが今もたまーにLTL覗きに行きます。良い鯖ですよ~
ここも汎用サーバーですが、サーバーの色として一番大きいのが明確に「差別禁止」を掲げている点。人種差別やLGBT+差別をはじめとしたあらゆる差別発言、ヘイト発言等を明確に禁止しています。まあ当たり前のことといえばそうなんですが、サーバー規約として明確に掲げてくれている安心感がありますね。
そのため、サーバーのテーマなどはありませんがLTLに集うトゥートも日常つぶやきの他に政治や社会問題に言及するものも多いです。そのあたりの情報収集にも良いな~と思っていますし、差別発言に心を削らずに安心してみていられるという心理的安全性が担保されているのもありがたい…。
この規約に共感する方にはとてもよいのではないかな~と思っています。
マストドンを始めてよかったこと/マストドンのよいと思うところ
ひとつは、「Twitterが不安定でも“別の場所がある“という安心感を持てる」という点。
少し触れましたが、私は「マストドンはTwitterの完全な代替ではない」と思っています。なのでTwitterがなくなってもいいや、とは思いません。Twitterにしかない便利な面、楽しい面、沢山あるし、なにより私はTwitterのフォロイーフォロワーが好きだから…。なくなるな、Twitter…………。
だけどTwitter「だけ」に依存しない状態になったことで、ひとつの安心感を得られたことも確かです。先日、ニンダイの配信の時にTwitterの投稿がほぼできなくなった時もマストドンで実況してたし…。もう本当に最近のTwitterには正直疲弊と不信感がデカイんですが、それでも私にとって簡単に手を離せる場所ではない。
Twitterの完全な代替ではないけれど、でも「マストドンという新たな遊び場」を得たという感覚ですね。
もうひとつは、「住み分けしたいオタクのニーズに応えられるプラットフォームである」という点。
「サーバーの細分化=同好の士だけの空間」「公開設定のつぶやき毎の設定可能」「基本的に検索機能がTwitterより弱い(BL鯖はほぼ機能しない)」、あとアカウント設定として「検索エンジンにヒットしないように設定できる」チェックボックスもあります。
今のTwitterは本当に人が多くて、一般人からディープなオタクまでいろんな人がひとつの地平の中にいます。
だからここ数年は検索にヒットしたくないツイート(同人、CP関連等)は表記をわざと揺らして一般人からの検索避けをしようとしたり、人によって捉え方が分かれそうな話題とか誰かにつっかかられてしまうかもしれないと思った話題は鍵垢にしたりそもそもつぶやかなかったりとか、正直かなり気を遣っていたんだな…とマストドンを始めて気付かされました。
(私はドルオタもやってきたので、「いろんな人が推しのパブサしてる」ということを体感として思っていたのもあります)
「システムが複雑である」ということは「使い方のカスタマイズの幅が広い」ということと表裏一体なのだとマストドンを触ってみて思いました。
あと、私は主にLTL見てつぶやく遊び方をしていますが、別にLTLを見なくても全然良いのです。
「LTLでみんなとわいわい遊ぶのも、HTLにひきこもって壁打ちしたりフォロワーとだけ楽しむのも自由」。そういう選択肢があるのもマストドンの良いところかと思っています。
マストドンに入ってみて、個人的に「シェアハウスのような場所」だと感じていて、
自分の部屋(HTL)にひきこもって小規模で遊ぶのもよし、気が向いたら他の住人達とリビング(LTL)でわいわい過ごしてもよし。
そういう気分に合わせて過ごし方を変えられるのが良いなと思いました。
もちろんマストドンの「基本個人運営のサーバー」ということでいつか使っているサーバーがなくなるかもしれないリスクは他の大手SNSより大きかったり、サーバーによっては鯖落ちが頻発したり、と現状数年先までどうなるかとかはわからない面もありますし、そういう部分では大手SNSや個人サイトとか建てた方が安心感はあるかなと思います。
でも私はマストドン始めてみて楽しいな~と思ったので、気になってるけどなにもかもがわからんよ~とか、オタクが住み心地いいSNS避難先あるかなとか、思ってる方がいればこんな感じだよ~とお伝えできればと数週間マストドンやってみての体感を書いてみました。
Twitterの相互各位、マストドン始めたら教えてくださいね!!!!!フォローさせてくださいね!!!!!!!!!!