同人誌装丁メモ(2023/5/7更新)

今まで出した迅太刀本の装丁メモです。随時更新。
本の詳細はofflineにて


今まで出した迅太刀本の装丁メモです。随時更新。
なかなかイベントに行けない!でも印刷所さんに貢献したい!締切まで余裕あるし!って思って装丁を遊び始めたら楽しくなったので、メモとして残しておきます。
素人なので引き出しはあんまりないけど装丁たのし~!同人誌たのし~~!

ブルー・モーメント

[#1/小説/R18/A5/P120/2021.1.24発行]
  ブルー・モーメント装丁
印刷所:STARBOOKS様
使用セット:オンデマンドカスタム
表紙用紙:ミランダ_スノーホワイト<170>
PP加工:マットPP
箔押し:スカイブルー
本文用紙:淡クリームキンマリ_90K
遊び紙:なし
本文印刷指定:マット感優先

初めての迅太刀本!私の解釈を詰め込んだ馴れ初め本、いわば私の迅太刀論文のつもりで書きました。
気合いの乗りすぎた本になってしまったので装丁も張り切って思いを込めました。
ミランダ×マットPP!!!!めちゃくちゃ良い!!!!
特殊紙とマットPPはその時サンプルも持っていなかったので正直この装丁はちょっと賭けで、どの紙にするか?PPはかけるか?直前までかなり迷いました。
ミランダは加工なしだととってもキラキラした綺麗な紙です。無加工のミランダも大好きなので、それでもきっと素敵な仕上がりになるとは思っていた、んですけど、
いろいろ先人たちの口コミを調べていて、ミランダにPPをかけたら「キラキラは光に翳さないと分からない程度だけど、開いた中身はとてもキラキラしている」という効果ができるというのが最後の決め手になりました。
そっちの方が、この本で書きたい2人の雰囲気に近い!!!!
ぱっと見大人で飄々と軽やかな2人だけど、光に翳すときらりと光る、そして中を覗けばなによりキラキラしている。その表情の下に隠した、お互いにとってのお互いの存在、お互いと過ごす日々への思いの強さ、それがお互いの中でなによりきらめいているということ…を…この加工に込めたりなどしました!箔押しもほどよくきらめくブルーです!

100ページ超え、およそ10万字に及ぶ小説本なので本文用紙は長めの文章でも読みやすい淡クリームキンマリ。(できればもう少し薄い紙にもしたかったんだけど、この装丁の場合選べるのが90Kでした。でも90Kでも読みづらいことはない…はず!)
そして印刷の仕上がりが、もう本当に理想通りで届いたときめちゃくちゃめちゃくちゃ嬉しかったです。マットPPの心地よい触り心地も、きらめきの具合も、きれいに入った箔押しも、本文のマットな印刷も!いやーーもう感動しました…。
この装丁が可能な印刷所さん、かつ予算的にはオンデマなんだけどできる限り綺麗に刷ってもらいたい…とそんなわがままを叶えてくれたのがSTARBOOKSさんでした。最高の印刷をしてくださって頭が上がらない…スタブさんにお願いしてよかった…!
中身の文章だけじゃなくて、装丁にも思いや表現を込められるのが紙の本の楽しみのひとつだよなあと思います。本文も装丁も全部で迅太刀に挑んだ本です(重い!)初めての迅太刀本、中身のミスとか誤字とかは…あるんですけど…装丁という意味では大満足です!楽しかった!

*使用素材:てんぱる様(Pixiv ID:2513282)/水彩風「青空」

じんたちれぽーと

[ペーパー/A5/P4/2021.1.24発行]
じんたちれぽーと装丁
印刷所:レトロ印刷様
紙種類:わら半紙
色数:2色×2(表:蛍光レッド×紺/裏:蛍光イエロー×ラベンダー)

本ではないけどこれも装丁遊んだので話させて!!!レトロ印刷さんの2色刷り~~~!レトロさんの印刷大好き!
折角なら蛍光インク使ってみたいよね、裏表で色変わったら楽しいよね!!って思って張り切ってしまいました。2色刷りは色の出方とか重なり方とか予想しながら原稿を作らないといけないので悪戦苦闘しましたが、それも醍醐味だなって思います。
一応文字メインのペーパーになるので白い紙の方が見やすいかな?と思いつつ、でもせっかく作るならレトロさんっぽい面白い紙で刷ってもらいたいな~と思ってわら半紙にしました。
語りペーパーとしての視認性は…分かりませんが…(読みづらかったら私の力量のせいです、すみません…)でもとっても好き勝手やったので楽しかったです。
紙や印刷と遊びながら作ったペーパーなので、中身はPixivで全文読めるんですが、もし機会があれば紙版もお手に取っていただけたら嬉しいです!(BOOTHだと仕様上有料になってしまうんですが;;今後リアルイベントに出られたら無料配布するので…!)

はるのうた

[#2/小説/全年齢/A5変形サイズ(正方形)/本文色刷り/P28/2021.3.27発行]
はるのうた装丁
印刷所:サンライズ様
使用セット:オンデマンドセットPP
表紙用紙:アートポスト 180kg
PP加工:クリアPP
表紙印刷:フルカラー5色(CMYK+蛍P)
本文用紙:上質90Kg
遊び紙:色上質 中厚 さくら(前後)
その他:変形断裁(A5正方形)/本文色刷り(ピンク)

私、楽しそうだな…って思います。楽しかったです。
正方形本と色刷り本文はいつかやりたいと思っていたオプションなので、両方一気に叶えられて嬉しかった!
そもそも色刷り本文はずっと憧れがあったんですけど、漫画本のイメージが強かったので小説メインの私には難しいかな~と思っていたんですね。でもサンライズさんの色刷り本文サンプルを請求したときに小説を想定した文章の色刷りサンプルも入っていて、この色なら小説でもいけるんじゃない!?と思って、念願の色刷りをしてみました。
桜についてのお話なのでピンクの色刷りで、ちょっとした春の夜の短いお話なので正方形にしてもかわいいのでは?と思って正方形に。
さくらの遊び紙を前後に入れたのも、この本全体が「桜の中」にいるようなイメージになるといいなと思ってでした。

正方形で本文色刷り、という結構盛った装丁になったので逆に表紙はシンプルが良い気がしてアートポスト+クリアPPという標準的な仕様。
でもちょうどその時サンライズさんでCMYK+蛍光ピンクの5色表紙が始まった時期で、ピンク系の色が鮮やかになる印刷なのでぜひ!これは!と思って5色印刷でお願いしました。表紙の色味も鮮やかになる前提で、でもギラギラしすぎると中身の雰囲気に対して圧が強すぎてしまう…と色味調整をひたすらにやっていました。何度も呻りながら調整した甲斐あって、ものすごく良い塩梅で表紙が刷り上がってすごく嬉しかった…!箱を開けたときめちゃくちゃ感動しました。
実は自分の小説本の表紙を自分のキャラ絵で描くのは初めてだったんですが(風景っぽいのはやったことあるけど)、自分の絵がすごくきれいに鮮やかに刷り上がってくれたことが嬉しすぎて味をしめました。そのために次の本も自分絵の表紙になったと言っても過言ではない。笑。
折角色刷りなら、とヘッダー部分にピンクの帯を入れてみたりしています。ピンクかわいい。
あと紙の本ならではのちょっとした遊びも入れてみました。まだ頒布中なのでここでは書きませんが、読んでくださった方におっと少しでも楽しんでいただけたら嬉しいな~って思ってます!
正直、小説本文よりも表紙と中身のレイアウト調整に時間がかかった説ある。

Addicted

[#3/小説/R18/A5/P38/2021.5.16発行]
Addicted装丁
印刷所:プリントオン様
使用セット:わくわくドキドキセット
表紙用紙:マーメイドスノーホワイト 160K
PP加工:なし
本文用紙:淡クリームキンマリ
遊び紙:パールキルトペーパー ブルー(前のみ)
その他:角レース加工(スタンダード)

装丁好き同人オタクの憧れ(だと勝手に思っている)!プリントオンさんのわくわくドキドキセット~~!!
こちらはデータだけ作って装丁は印刷所さんに丸投げするというセットです。届くまでどうなっているかわからない。今回の本は書いている段階で自分の中で確固たる装丁ビジョンがなかった+締切にかなり余裕をもって入稿できそうだったので、わ、わくドキいくか~!ってまさにわくわくドキドキしながら入稿しました。

で、仕上がり!!!!いやーーーもうさすがプリントオンさんでした!!!!
表紙用紙は柔らかな手触りのマーメイドで表紙絵の雰囲気にも合っているし、マーメイドはいつか使いたい紙のひとつだったので嬉しかった…!
遊び紙のパールキルトペーパーも使ったことがなかったんですけど、これが表紙の紙や色とも見事に合っているうえ、これに角レースを組み合わせるともう…すごいんですよ。えっちなんですよ…。
この本、浴室で2人があれこれ致すR18本なんですけど、パールキルトペーパーが浴室感を出してくれているしかわいい角レースのおかげで表紙からそれがちらりと覗いて…浴室の中をちらりと覗き見するかのようなそのチラリズム…!それに気づかされた瞬間めちゃくちゃうわーー!ってなりましたね…。
紙にも加工にもすけべ要素は何もないのに、組み合わせるとこんな色気のある装丁になるんですよ!すごい!プロってすごい!!
これ発注時にはいつものようにデータだけ入稿していて、中身がどんな本ですとかどんな装丁がいいですとかは何もお伝えしてないんですよね(わくドキセットでももっと豪華なやつだとお伝えできるフォームがあったりするようですが)。
今回タイトルも表紙も別に浴室感はないんですけど、これって担当の方が中身も確認して考慮して考えてくださってるんでしょうか…?だとしたら本当に頭が上がらない…(そしてただのスケベブックなのでお恥ずかしい…笑)逆にそうじゃなかったらエスパーか?というくらい天才…。
しかし内容のことをさておいたとしても、この表紙自体にもこの装丁はめちゃくちゃ合ってるんですよね。表紙絵シンプルにしすぎたかな?と思っていたんですけど紙で雰囲気を底上げしてくれて角レースとそこから覗く遊び紙で華やかさとかわいらしさと色気をプラスしてくれている…。す、隙がない~~~すげえ~~!
私だったらこの装丁にはならなかったと思います。私にこの引き出しはなかった。でも、考えれば考えるほどこの装丁が最適解だなって思って本当にすごい。勉強になりましたプリオンさま…。
締切が早いセットなのでそんな毎回は使えないんですけど、またわくドキ使いたいです!楽しかった~!!

in the morning

[#4/小説/R18/B6/P30/2021.6.12発行]
in the morning装丁
印刷所:ホープツーワン様
使用セット:ポケットプラス
表紙用紙:シェルルック・ツイン・スノー 180kg
PP加工:なし
本文用紙:ナチュラル
遊び紙:色上質 中厚口 クリーム(前のみ)

初めてのB6サイズ本!B6サイズめちゃくちゃかわいい~~~!!!
A5と迷ったんですがちょっと小さめのB6サイズの小説本もかわいいよなって思っていて、今回初めて作ってみたんですが箱開けた瞬間「B6にしてよかった!!!!」って思いました。かわいい!
朝の話なので、装丁も全体的に朝の明るさとかきらきらした感じを表現できたらな~と思っていました。まあ中身はただいちゃこらやることやってるだけの本なんですけど…。

表紙はシェルルックツインスノーでパール調にキラキラしています。表紙は白っぽくしたくて、きらきらした特殊紙がいいなーと思って紙質を強調できるシンプルな白メインのデザインにしました。
キラキラ系特殊紙もいろいろあるしセットの中でミランダとかも選べたんですけど、ミランダは1冊目の本でも使ったのでシェルルックツインスノーに。ミランダだとどちらかといえば眩しいくらいの…こう…青春とか輝かしい朝…!みたいな方になりそうだと思ったので、日常の中のちょっとくすぐったい朝って感じで落ち着きもある大人なきらめきのこちらの紙にして大正解だった~!と思いました!

遊び紙もつけるか迷ったんですけど、表紙が白系なので開いたら朝の日差しっぽい淡い黄色のイメージが出てきたらいいなあと思って色上質のクリームを入れました。朝の日差しの中に入っていくイメージ…。
「はるのうた」の時は桜の中の話というイメージで遊び紙で本文を挟む感じにしたんですけど、今回前だけにしたのはこれが朝の話でここからまた一日が始まるのでこう、そういう…本の上ではエンドマークつけたけどこの延長線上にまた続いていくイメージだったので後ろに遊び紙はつけませんでした。伝わるかな!?この説明で!ニュアンス!まあ伝わらなくても全く問題ないんですけども!
本文用紙はナチュラル!白すぎず黄色すぎずって感じでこれもイメージバッチリでした!
裏表紙(表4部分)に素敵な素材をお借りしているんですが(表4のデザインはwebではどこにも載せてないやつ)、本文読み終わった後に見るとそういうつながりでこの画像入れたのね~って思っていただけるかもしれません。まあこれもそんな全然隠すほどでもない…ちょっとした遊びなんですけど、にやっとしていただけたら嬉しい~です!

*使用素材
タイトル文字部分:ヨシュケイ様/波しぶきテクスチャ パチャパチャ
R18マーク:リヒト様/【同人誌用素材】R18表記タグ No.03
表4部分:てんぱる様(Pixiv ID:2513282)/水彩風イラスト

パーフェクトマイラバー

[#5/小説/R18/A5/P60/2021.8.22発行]
パーフェクトマイラバー装丁
印刷所:STARBOOKS様
使用セット:オンデマンドカスタム
表紙用紙:OK特アートポスト+_180K
PP加工:グロスPP
本文用紙:キンマリSW_90
遊び紙:色上質_コスモス_厚口(前のみ)
本文印刷指定:マット感優先

想定どうしようかな~~~と迷って迷って、「ザ・同人誌!」な装丁にしました。
A5サイズでアートポスト180K+グロスPPという、同人誌のスタンダードな装丁。テーマカラーはピンクで揃えました。かわいい!!
「初夜があんまり思ったようにいかなくて二回目の夜を頑張る話」っていう、私の本の中でもド直球にラブとえっちがテーマ!王道BL同人誌!って感じの話(?)(個人の感想です)だなと思ったので、ここまで色々装丁を凝ってきたこともあり、ここで一回王道装丁いってみるか~!という気持ちでした。
同じ素材セットのブルーと迷ったんですが、身内に相談したところ「既刊青が多いからピンクの方がいいんじゃん?」って言われてソウダネ…となりピンク(ピーチ)に。じんゆういちの…目が…青だから…つい青を使いたくなってしまう癖…。でも結果的にピンクにしてよかったな~~って思います!かわいい!遊び紙もピンク!素材や装丁のかわいさに引っ張られて中身のかわいさも増して感じて頂けてたらいいな…

表紙が白の面積が大きいので、それに合わせて本文用紙は普段よく選ぶクリーム系ではなく白い紙にしたんですが、60ページで真っ白の紙だとちょっと目が疲れちゃうかもな…と現物を見て思いました。うーん、紙選びはページ数を勘定に入れておくべきですね!反省点!
あと思っていた以上に表紙が反りやすいですね。オンデマだからか…!ちょっとこれも予想以上でした。
今までもほぼオンデマで本を作ってきたんですが、表紙は特殊紙を使うことがほとんどだったので(なのでPP貼ることもあまり多くなかった)、それで今までは反りにくかったのかも。今更の気づき!遅!これも勉強になりました。今後は反りも考慮ですね。
同人誌作り、何年やっても発見があるな…という気持ちです。同人誌作り楽しい~~。

*使用素材
表紙:てんぱる様(Pixiv ID:2513282)/背幅別同人誌表紙テンプレート素材 No.060「ピーチ」
R18マーク:てんぱる様/[フリー素材]R18マークその2【印刷可】

all year round

[#6/小説/R18/A6(文庫)/P520/2021.10.10発行]
all year round装丁
冊子&カバー印刷所:STARBOOKS様
使用セット:オンデマンドノベルズ
カバー用紙:雷鳥コートN_135K
カバー印刷指定:RGB再現性重視
カバーPP加工:グロスPP
表紙用紙:OK特アートポスト+_180K
表紙PP加工:なし
本文用紙:淡クリームキンマリ_62K
遊び紙:なし
本文印刷指定:マット感優先
——————
帯印刷所:プリントオン様
帯用紙:コート135kg
帯PP加工:クリアPP

見てくださいこの最高のカバーイラスト…カバーイラストはすじおさんにお願いしました!私が迅太刀を好きになった直後に見たすじおさんの迅太刀に一目惚れして、大好きな描き手さんなので、もう本当に迅太刀書いててよかったなって思いました…私のふわっとしたリクエストにも丁寧に応えてくださってこんな素敵なハッピー迅太刀に…
いやもうこれ話し出すと延々と最高~~~~って言い続けるbotになるので装丁の話をします。

装丁のテーマは「商業本っぽい文庫本」!そして装丁について極力妥協をしない、というのも決めてました。
1年間webで書いてきた迅太刀を1冊にまとめるweb再録本、ちょっと自分でも本当に???って思う量書いてきたので「もうこんなに厚い本出すことないかもな…」という気持ちで、ならやれるだけやろうと思って作った自分にとってもある種記念のようなごほうびのような本でした。
商業本っぽい装丁ということでカバーはコート紙+グロスPP、帯も同じくコート紙+クリアPP。(グロスPPとクリアPPは呼び方が違うだけで同じPPです。…ですよね??)STARBOOKSさんでは標準で帯が作れないようだったので、帯のみプリントオンさんにお願いしました。
カバーの印刷は標準ではCMYKのみなのですが、個別相談でRGB再現性重視も対応可能とのことでしたのでそちらでお願いしました。STARBOOKSさんの印刷は標準でも十分綺麗だとは思うのですが、私の作業環境ではCMYKは扱えないのでRGBのまま入稿した方が安全+そのうえですじおさんのイラストをできるだけ綺麗に印刷して頂きたかったので…(イラストの雰囲気的にも、色は極力沈んでほしくなかったですし)結果とても綺麗に印刷して頂けました!
少部数(=オンデマ前提)の厚い文庫同人誌をつくる上でハードルになるのが「扱っている用紙の厚み」「刷れるページ数の上限」「印刷料金の高さ」だと思います。この条件で印刷所さんを探すのが意外と大変!作ろうとして実感しました…。小説同人誌は最近は文庫サイズが好きという方も多いと思うんですが、なかなか難しいものですね~~。

STARBOOKSさんを選んだのは、以前刷って頂いた時とても綺麗に印刷して頂いたこと(カバーをすじおさんにお願いすることが決まった時点で自分の中で「綺麗な印刷」は絶対条件でした。今はどこでも印刷は綺麗だと思うんですが、今回は念のため自分の中で実績のある印刷所さんにお願いしたかった)、かなり早い締切での早割(その分割引率が高い)があること、かなりページ数が嵩んでも印刷可能なこと、でした。
本格的に作業を始めたのが6月だったんですが、その時点で300ページちょっとだったページ数が最終的に520ページになりましたからね… なぜ??自分でも宇宙猫顔。
それで、紙の厚さ!ここだけがSTARBOOKSさんで刷るにあたってのネックだったんですが(標準取り扱い用紙の最薄は70Kだったんですが、より商業文庫本に近い、もっと薄い紙じゃないと520ページもの厚みの場合捲りづらいのではと懸念していました)、入稿の数週間前になんとSTARBOOKSさんが「薄い紙フェア」を開始しまして…天啓!!?!?!?!?!!!!って思いましたね…タイミング、タイミングが良すぎる、ありがとうありがとうと心の中で拝みました。本当にラッキーだった… ということで、本文用紙は淡クリームキンマリ62Kでお願いできました。それでも商業文庫本よりは厚いかと思うんですが、だけどかなり理想に近い厚さだった!!そして小説本にはやっぱり淡クリームキンマリの絶妙なクリーム色が良いですね。好き!もうこれで舞台は整った…という感じでありました。

カバーの表4にあたる部分(裏面)は商業本っぽさを出したかったのであらすじとバーコードを入れました。バーコードはISDN (国際標準同人誌番号)様に発行して頂いたものです。表紙(カバー下)もそれっぽい素材を入れたいなと思っていつもお世話になりまくっておりますてんぱる様の素材をお借りしました。
帯も商業本っぽさを出すために本文からフレーズを引用したりして煽り文を書きました。全部自分でやってるの、恥ずかしい!!!ってめっちゃ照れましたが、でもそれっぽさが出たのでやってよかったです…へへ…
基本的にこの本の画像を出すときは帯つきで出していますがそれには理由がありまして、帯を外してみて頂けたら分かる仕様になっております。お手に取ってくださった方はぜひ見てみてください!

*カバーイラスト:すじおさん
*カバー表4部分のバーコード:ISDN (国際標準同人誌番号)
*表紙使用素材:てんぱる様(Pixiv ID:2513282)/あの市販文庫のカバー下のような表紙素材

ナヴィガトリア

[#7/小説/R18/B6/P34/2021.10.10発行]
ナヴィガトリア装丁
印刷所:ホープツーワン様
使用セット:ポケットプラス
表紙用紙:シャインフェイス 180K ゴールド
PP加工:マット
本文用紙:ナチュラル
遊び紙:色上質 中厚口 黒(前のみ)

シャインフェイス+マットPP!!1冊目で味をしめた「特殊紙×PP」です。楽しい~~~特殊紙にマットPP大好き!好きすぎて気を抜くとそればかりやってしまいそうで危ない。
特殊紙×PP、1冊目を出したときはなかったんですが今回STARBOOKSさんのPP紙見本がめちゃくちゃ参考になりました。特殊装丁系のサンプルの中でも個人的にかなりオススメです!ぜひ!
遊び紙は黒です。夜のお話なのと、ちょっとテーマがシリアス寄り(大規模侵攻後の話)なので、しっとりした雰囲気にしたいなと思っての黒遊び紙やマットPPセレクトでした。
1冊目で使ったミランダはキラキラとした光の粒が入っている紙なんですが、今回のシャインフェイスは同じキラキラ系の紙でも全体がパール系に淡く光る紙です。ちょっと大人っぽい雰囲気。そこにマットPPをかけて、表紙もほぼ全面に濃い目の色のイラストなので一見パール感は分かりにくいのですがタイトル部分を白抜きにしたので光にかざすとその部分は特殊紙の淡く光る感じが分かるかな~と思います。この本の内容や雰囲気、書きたかったこと、うまく装丁に落とし込めた気がして個人的にこれも満足の一冊。

B6サイズは2回目でした。これも前回で味をしめた。B6サイズかわいい。
話の内容的に「二人だけしか知らない夜の話」というイメージが私の中であったので、A5でもよかったけどそれよりちょっと小さめの本にしたかったのです。
あとフォントサイズについて、前回A5サイズの時と同じ大きさにしていたら少し大きいかなと思ったので源瑛こぶり明朝9.0Pt→8.5Ptにしました。これで個人的にはイメージ通りのサイズ感!B6サイズの装丁、掴めてきた気がするぞ~~!

*使用素材
表紙:てんぱる様(Pixiv ID:2513282)/夜のイラスト素材
R18マーク:リヒト様/【同人誌用素材】R18表記タグ No.03

ブランニューワールド

[#8/小説/全年齢/A5/P20/2021.12.30発行]
ブランユーワールド装丁
印刷所:プリントオン様
使用セット:ホワイトセット
表紙用紙:ジュエルペーパー195kgアクアマリン
印刷色:白印刷
PP加工:クリアPP
本文用紙:白上質紙 70kg
遊び紙:トレペ 星くずし 白

この紙を知ってから!一度使ってみたかった!ジュエルペーパー!ついに使えました!!そして一度やってみたかった白印刷も、ダブルで実績解除!!!
ジュエルペーパーはプリントオンさんのオリジナル用紙で、光の当たり方によってブルーからピンクに変色する紙です。これ実物めちゃめちゃ綺麗だし面白いんですよ~~~。

雪の日の朝の話で自分の中で話が「静」のイメージだったので印刷は白単色でシンプルに、そして話の内容的に「変化する関係性、ゆえに世界(の見え方)が変わったように見えた時」が話のテーマのような部分だったので、「角度によって変色する紙」は個人的にピッタリの紙でした。そしてその色も綺麗で!変化したように見えたのは「世界」だったので、「白一色の街」の「静」と、「角度によって変わる空の色」の「変化」を表紙に落とし込みたかった。装丁を考えるのがとても楽しかったです。
使用させて頂いた素材は空の色もイラストの中に入っているのですが、加工OKのお言葉に甘えその部分を消して街のイラスト部分だけ残して空の部分は紙の色が抜けるように加工させていただきました。
遊び紙はトレペ星くずし白!好きな紙!これは雪のイメージですね。表紙がシンプルなので他の色をあまり入れない方がいいかなと思って、白トレペを使いたいな~ということでこのチョイスでした。雪っぽさが出せたかな~。

*使用素材:てんぱる様(Pixiv ID:2513282)/背幅別同人誌表紙テンプレート素材 No.003「朝焼けの街」

花降る頃

[#9/小説/R18/A5/P28/2022.2.20発行]
花降る頃装丁
印刷所:サンライズ様
使用セット:オンデマンドセットDX
表紙用紙:星物語 パウダー 180kg
PP加工:なし
本文用紙:ルンバクリーム
遊び紙:色上質 中厚口 空(前のみ)

表紙用紙は星物語!ずっと知ってた紙だけど使うのは初めて!
今回は高校の卒業式の日、桜が咲き始めるかなくらいの季節、ちょっと微妙な距離感だったところから再び距離が近くなって…という話だったので銀のキラキラが薄く散りばめられている星物語の淡くて落ち着いたキラキラが合うかな~と思って星物語にしました。あと銀のキラキラが花びらが舞っている感じにちょっと見えるかな、という気持ち。本文内に「生身の手に初めて触れた」みたいな文章もあるので、手ざわり感のある紙なのも良いかな~と思いました。使ってみたい気持ちはずっとあったので今回使えて楽しかった!

遊び紙は色上質の空。表紙がピンク系なのと春の話なのでそれに合わせてピンクにしてもよかったんですが、この話の書き出しが「迅さんの視線」=青い目の視覚的イメージから始まるので、迅さんの目の色イメージの空色を選びました。といっても本文始まる前にワンクッションページがあるので、遊び紙とのリンク感が薄くなってしまったかな…と刷り上がってから気付き。いきなり本文の方が効果的だったかもですね。今後に活かしたいところです。
本文用紙はセット(オンデマンドセットDX)的にクリーム系用紙だとルンバクリームかなと思って選んだんですが、淡クリームキンマリよりちょっとクリーム感が強いかもですね。久々に刷る紙だとまた気づきがある…。でもこのセットだと淡クリームキンマリは使えないんだよな~!ルンバクリームでも問題ないんですけど表紙が白の面積多め(表4が全面白)なので本文ももう少し白めのほうがよかったかもしれないですね。厚み的にギリギリ(表紙込P28以上~)だけどルンバナチュラルもありだったかも?

あと段組み的な話で言うと、前回の「ブランニューワールド」で行間13.5Pt(いつもの設定)で作っていたんですがもう少し余裕を持った行間の方がこの話の雰囲気に合ってたかもな~と思ったので、今回も行間少し広めの方が話の雰囲気的に良いかと思い行間は14.5Ptに広げました。これはイメージ通りにできて満足!行間調整してみてよかった!

*使用素材:ヨシュケイ様/Abstract Textures #1

everyday, everything

[#10/小説/全年齢/A6/P134/2022.5.3発行]
everyday, everything装丁
印刷所:RED TRAIN様
使用セット:Onebooksオンデマンド
カバー用紙:ミランダ スノーホワイト 130kg
カバーPP加工:クリア
表紙用紙:紀州の色上質 最厚口 銀鼠
表紙PP加工:なし
本文用紙:ソリストSP(ピンククリーム) 56kg
遊び紙:なし

初めての印刷所さんでした!RED TRAINさん!小説本向きの本文用紙が豊富で、いつか使ってみたいと思っていた印刷所さんのひとつでした。

まずカバーはミランダ×クリアPP!コート系の紙にクリアPPという文庫本として標準的な仕様にしても良かったんですが、前回の文庫本(all year round)でやっていたのでちょっと遊びたいなという気持ちがあり笑、特殊紙×PP。ミランダにマットPPは1冊目の「ブルー・モーメント」でやっていたので今回はクリアPPにしてみました。
きらきらしたミランダの紙にクリアPPをかけると、きらきらの上にPPがかかってこれもまたキレイなんですよね。今回ごはんテーマの短編集ということで、日常の中にある何気ないきらきらした瞬間、太陽の日差しみたいな、そんな瞬間を切り取って1冊の本にした感じの本だったのでミランダ×クリアPPはテーマにも合ってたのではという気持ちです。光にかざすとクリアPPの奥にあるキラキラの粒がよく見えてかわいいんですよ~!
これは実際手に取ってみないと分からないことだったんですが、カバーつけたまま読もうとすると思ったよりつるつる滑りやすいです。これはカバーに特殊紙(ミランダ)使ったからかな~。形になってみないとわからないことも多くて勉強になりますね。

表紙は色上質の銀鼠にしました。白やアイボリー系とも迷ったんですが、開いた時、内側にグレー見えるのかっこいいかなって…。カバーがきらきらした白の紙なのでコントラスト的にも。内側グレーかっこいいですね。今回は遊び紙つけなかったんですけど、内側にくる色と遊び紙をあわせてもかっこいいかも。今後やってみたい!
本文用紙はソリストSPのピンククリーム。56kg!薄い紙!!通常の印刷所さんだと淡クリームキンマリ72kgが在庫で一番薄い紙だったりするので、このクラスの紙で色々選べるのは本当にありがたい。
本文用紙が豊富なので何にしようかすごく迷ったんですが、ごはん本なのでよりごはんをおいしく感じそうな(?)赤系の紙にしようかなという理由でピンククリームにしました。実際見てみると赤感はそんなに感じないんですけど、淡クリームキンマリとかと比べてみるとほんのり赤みがかってるのが分かります。良き。かわいい紙です。
さて、RED TRAINさんのOne Booksプランの特徴といえば、本文カラーに追加料金がかからないこと!めちゃくちゃすごい!
今回RED TRAINさん使おうかなと思った時点で、折角なら本文カラーも使ってみたいなと思っていました。特に今回、ごはんがテーマの短編なので、じゃあ章扉をカラーにしよう!ごはんのイラストつけよう!カラーの方がおいしそうだし!ということで章扉と、あと奥付にカラーを使いました。(奥付は迅太刀カラーのグラデにしたよ!)
章扉のイラストは全部自分で描きました。絵をかじっててよかった…フフ…「はるのうた」の次くらい?に本文以外のところで時間と手間がかかった本…

本文カラーと章扉イラストについてはサンプルにも入れていなくて発行まで伏せてました。手に取ってくださった方におっなんかカラーじゃん~!って思って頂けたらという気持ちでした。少しでもおっと思って頂けていたら嬉しいな…。
本文カラー使うの初めてだったので仕上がりすごいドキドキだったんですが綺麗に出ててほっとした~~~!嬉しい!折角ならもっと派手に使ってみても面白かったかな~と思いました。(枠を線じゃなくて際まで塗り潰すとか)本文カラー、遊び方が沢山ありそうなので、またRED TRAINさんを利用させていただく時にはまだまだ遊んでみたいですね。
そうそう、装丁自体とは少しずれる話なんですが、今回短編が全8編なので、カバーのイラスト素材も8枚使用しています。素材は各短編をイメージして選びました。直接その食べもののものもあるし、ふわっと雰囲気だけで選んだものもありますが、もしお持ちの方で気が向かれたらこれがあれかな~なんて想像してみていただけたら嬉しいです!

*使用素材
表紙:てんぱる様(Pixiv ID:2513282)/水彩イラストレーション
章扉枠:sakato-design様/【配置ガイド付】シンプルフレーム素材集①【A5/文庫/B6同人誌用】

Sweet on You

[#11/小説/R18/A5/P22/2022.5.3発行]
Sweet on You装丁
印刷所:ポプルス様
使用セット:スタンダード
表紙用紙:標準コート紙
PP加工:クリアPP
本文用紙:淡クリームキンマリ90k
遊び紙:なし

スパコミ吾が手1冊目の全年齢本の原稿が終わって、エッチブック出してぇ~!という気持ちで出したR18本。
こちらはめちゃめちゃ標準的な仕様ですね。コート紙×クリアPP、淡クリームキンマリ90k。
表紙特殊紙も一瞬考えたんですが(特殊紙大好きマン)、1冊目が特殊紙×PPとかで遊んでるので2冊目はシンプルに。誕生日にかこつけていちゃいちゃする本なので、表紙素材と白面積でシンプルで綺麗めなんだけどシーツっぽいイメージ…でちょっとえっち…に感じられるといいな~という気持ち。この素材だとシンプルなコート紙×クリアPPの方が映えるな!というのが最終的な判断基準でした。つやつや良い。
遊び紙も特に入れたい理由が無かったのと、表紙がシンプルで中身も短めのさくっと読める話なのでまっすぐ本文に行けるシンプルさの方が良いかな~って思って遊び紙なしにしました。

ちなみにPixivに全年齢部分をアップした時と表紙素材を変えたのは、遠目から見ると9冊目の「花降る頃」に近い感じになっちゃうな…と後から気付いたからです…。でもこっちのほうがR18っぽさは出たかな!って気持ちです。あと白ベースの方が、シーツって意味もそうだし、今回のR18部分の軸というのがアレ…はい…何言ってもR18になるので名言はしませんが本文読まれた方は何を言おうとしてるかお察しください…笑

*使用素材
表紙:てんぱる様(Pixiv ID:2513282)/ホログラフィックテクスチャ素材
R18マーク:リヒト様/【同人誌用素材】R18表記タグ No.03

ステイゴールド

[#12/小説/R18/A5/P44/2022.9.18発行]
ステイゴールド装丁印刷所:オレンジ工房様
使用セット:サマーメモリーセット
表紙用紙:ミランダ 130kg スノーホワイト
表紙2-3印刷:波打ち際
PP加工:なし
本文用紙:上質紙 90kg
遊び紙:クラシコトレーシング 74kg (前後)+ひまわり
本文刷り色:オリエンタルブルー

オレンジ工房さんのサマーメモリーセットです!!!見た瞬間「使ってみたい!!」と思って、半分くらいこのセットを使うために書いた話と言っていいくらい…「このセット使ってみたいし、夏の本は出したいと思ってたし、夏の話書くか~~!」って感じで書きました。
印刷所さんが用意してくださったデザインを選択すれば印刷してくれる表紙2-3(本を開いた表紙の内側の部分)とデザイントレペ遊び紙と本文色刷りと特殊紙表紙が標準で入っているセットです。いろいろ込み込みですごい!楽しい!!オレンジ工房さんはこういうコンセプト強めのセットを色々出してくださっていて楽しいし、憧れの表紙2-3印刷や遊び紙印刷をこちらでデータ用意しなくてもできるというのはお手軽ですごく良いですね。

話としては「夏にちょっと遠出して遊びに行く話」で「最終目的地と見せ場のシーンの場所が海」だったので表紙2-3印刷は波打ち際を選択。遊び紙は迷ったんですが、話のメインは「海」じゃなくて「夏に遊ぶ話」なので海強調するより別の夏感も出したいな~と思ってひまわりにしました。本文中で道の脇にひまわりが咲いてるみたいな描写を入れていたと思うんですが、それは遊び紙との整合性をとりたい気持ちで追加した描写でもあります。遊び紙先行。
表紙はキラキラ系の特殊紙を選べたのでどれにするか迷ったんですが、ここはストレートにミランダスノーホワイト!!わかりやすくきらめく紙です。
ミランダスノーホワイトは1冊目の「ブルー・モーメント」ではマットPP、10冊目の「everyday, everything」ではカバーでクリアPPで使っていたんですが、ここで満を持して(?)の素のミランダスノーホワイト。直球のキラキラ!
ミランダホワイトとも迷ったんですが、ミランダホワイトだともう少しあたたかみのある色味になってそれも良いなと思ったんですが、逆に「思い出」感が意図より出すぎちゃうかな~…?と思って白みの強いミランダスノーホワイトにしました。「今」のきらめき。
ミランダスノーホワイト×表紙2-3印刷の波打ち際…すごい良くないですか?!!!!?そう、これをやりたかった!!!!!光にかざすと粒がきらめいて光る波打ち際、めちゃめちゃ良いのでお持ちの方はぜひキラキラ眺めてみてください!

本文用紙は基本固定だったので白の上質紙。本文色刷り標準だったので、40ページある小説で本文色刷りってどのくらいのラインなら読みづらくないかな…と悩みながら一番落ち着いた色味のオリエンタルブルーにしました。
このあたり、どうでしたかね??普段小説本を出すときは装丁的にこだわりや意図がなければ目の疲れにくさを考えて基本的にクリーム系の紙を選ぶことが多いんですが、白×本文色刷り、読みづらくなかったでしょうか?自分でざっと印刷確認した時はそこまで紙の白さは気にならないかなと思ったんですが、実際3万字を読んで頂くとどうだったかなあ。
本文の刷り色はこれでも十分良いなと思ったんですが、イメージより紺色っぽい色味だったからセイラーブルーやピーコックブルーくらいの明るさにしてもよかったかも?と思いました。うーん、同人誌ってほんと出来上がってみないと最終的にはわからないですね!それが楽しい遊びでもある!

表紙デザインについてなんですがこれが結構悩みました。今回表紙2-3印刷とデザイン遊び紙があるので、そことのバランスを前提に考えて作らなきゃだったんですよね。表紙2-3印刷とデザイン遊び紙、超楽しいけどむずかしい!!!!ぱっと開いた時表紙2-3と遊び紙を邪魔しないデザイン…と素材とにらめっこしながら3テイク作った。
今回は同人誌表紙メーカーさんから素材をお借りしました。「水面に映った青空」=表紙2-3の海というのと、夏のお出かけという話の軸と矛盾しないところでこちらの素材を選択。
元の素材だともう少し青みが深い感じだったんですが、表紙2-3の海の水面に映ったイメージと捉えても違和感がないようにしたくて、色味がそれに近くなるように微調整しました。表紙2-3の方は印刷所さんが自動で入れてくださるので実際色味がどのくらいで出るか、違和感ないか、その点が今回一番ドキドキした。実際出来上がって表紙を捲った時、イメージ通りにいっていてめちゃくちゃほっとしました!!!!!

あと表紙(1-4)と表紙2-3が青系なんですが遊び紙が黄色のヒマワリなので、そこも違和感がない導線になるようにタイトル文字は黄色系で入れました。これも個人的には意図通りいったんじゃないかな?と思ってほっとしています。
遊び紙は前後についていて、裏表紙側の内側(表紙3)も印刷が入っているので、ひと夏の思い出をぎゅっと本の中に閉じ込めたメモリーって感じにできたんじゃないかな~できてたらいいな~と思っています。表紙3のデザインも、まあオレンジ工房さんのHPを見て頂ければわかるやつなんですが、余韻を感じて頂けたら嬉しいです。
それと裏表紙(表紙4)で一か所スペルミスがあります…「I」と打つべきところが「U」になっているので心の目で補完していただければ幸いです…ウウ、色味調整に意識を集中させすぎて凡ミス!

*使用素材
表紙:同人誌表紙メーカー

all year round 2

[#13/小説/R18/A6(文庫)/P722/2023.2.12発行]
同人誌「all year round 2」の表紙・中身等の写真
冊子&カバー印刷所:STARBOOKS様
使用セット:オンデマンドノベルズ
カバー用紙:雷鳥コートN_135K
カバー印刷指定:RGB再現性重視
カバーPP加工:グロスPP
表紙用紙:OK特アートポスト+_180K
表紙PP加工:なし
本文用紙:淡クリームキンマリ_62K
遊び紙:なし
本文印刷指定:マット感優先
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帯印刷所:プリントオン様
帯用紙:コート135kg
帯PP加工:クリアPP
印刷:RGB印刷
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しおり印刷所:オレンジ工房様
クリアしおり/白色印刷なし

まさかの再び出ました分厚いweb再録本。前回よりさらに厚みを増して…(なぜ?)
装丁については基本的に第一弾の「all year round」を踏襲しています。商業文庫本のようなクリアカバー・帯付きの装丁。カバー下も前回と同じでタイトルだけ更新してる感じです(写真なくてすみません)

今回装丁・印刷関係で特筆する点は、印刷の色についてですかね。
今回テーマカラー(題字・帯に使う色)はミントグリーンにしたんですが、決めた後にこの色が「CMYKで再現が難しい色」であることが発覚…
色を変更するかどうか迷ったんですが、この色が一番私の中でしっくりきたので、印刷所さんの手腕を信じてそのまま進むことにしました。
前回同様本とカバーの印刷をして頂くSTARBOOKSさんはその時点で既に前回同様RGB再現性重視でお願いしていたんですが、帯をお願いするプリントオンさんにも確認してオーダーメイドという形でRGB印刷で注文できることになりました(プリオンさんの帯でのRGB印刷はオーダーメイド扱い)
で、これが結構面白かったです!印刷出来上がるまではめちゃくちゃドキドキでしたが…
カバーの文字色と帯の背景色はデータ上同じにしたんですが、印刷所さんによって微妙に色が違う!
同じ「オンデマンドのRGB印刷」でお願いしても違うものだな~と勉強になりました。
STARBOOKSさんはかなりモニター上で見たものに近い色を再現して頂きました。めちゃくちゃすごい…。プリントオンさんはRGBデータから少し青みが抜けて緑寄りになっている感じ。でも、帯とカバーを合わせて遠目で見れば気にならない程度のズレです。本ではないですが、同じ色合いを含むポスターをお願いした柚プリントさんもかなりRGBの再現度が高かった!
ちなみにほぼ同じ色で作った値札をセブンのネットプリント経由で印刷したらかなり色が沈んでいたので、印刷所さんすげえ~~~となりました。
これRGB印刷でお願いしなかったらかなりズレてたんだろうな…と思うと本当に事前に分かってよかった…(気付いてくださったすじおさん、ありがとうございました…)
昨今のオンデマンドは本当にどの印刷所さんに頼んでも印刷がすごくきれいになっていますが、CMYKで再現できるか微妙な色は印刷所さんによって若干ブレがあるのだなと…(できればその色を避けるのが一番無難ですが)そういう時は印刷所さん選びと印刷方法をより意識した方がいいんだろうな~と思いました。
とにかくスタブさんに足を向けて寝られない。本当にありがとうございます。あと前回の本を作ったときには期間限定フェアだった本文用紙淡クリームキンマリ_62Kが常設になっていたこと、1000ページまで製本可能という頼もしさにも今回も救われました…。
あとは今回前回よりも余白を調整しました。結構前回キツキツでやっていたので…all year round(第一弾)とeveryday, everythingの間くらいの余白設定になってます。多少は読みやすくなっていたら…いいな…!

今回はノベルティとしてしおりも作りました!本がガチ分厚いので…しおりあったほうが嬉しいかなっていう理由で…。迅太刀カラー、トリオンキューブ柄のしおりです。
やっぱりクリアしおりは良いですね、かわいい!白版なしでお願いしたので、全部クリアでかわいいです。

さて今回も表紙はすじおさんにお願いしました。本当にありがとうございます…!!!!
「逆光にするかどうするか」という話になった際、「一番長いメイン書き下ろしのタイトルが『黎明』で、迅さんの人生に光がさす感じのイメージなので逆光の方がイメージに近いかもしれないです」とお伝えしたらこの仕上がりで…うう、光の加減が理想通りすぎて、めちゃくちゃきれいで大好きです…

余談ですが3cmを超えると印刷所さんのテンプレートが一気に少なくなるんだなというのを今回の本を作っていて知りました。厚すぎてテンプレに困ったらプリオンさんか緑陽社さんに行け、ということを学びました。

*カバーイラスト:すじおさん
*カバー表4部分のバーコード:ISDN (国際標準同人誌番号)
*表紙使用素材:てんぱる様(Pixiv ID:2513282)/あの市販文庫のカバー下のような表紙素材

トゥー・ビー・イン・ラブ

[#14/小説/R18/B6/P54/2023.5.4発行]
トゥー・ビー・イン・ラブ装丁
印刷所:サンライズ様
使用セット:オンデマンドセットL
表紙用紙:アートポスト180kg
PP加工:なし
本文用紙:モンテシオン69㎏
遊び紙:色上質 中厚 ぎんねず(前のみ)
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ポストカード印刷所:サンライズ様
用紙:シャインフェイス ゴールド 180kg
オプション:5色カラー印刷

初夜本なので、装丁のテーマを言葉にするなら「はだか」ですかね…ヘヘ…
表紙はPPなしのアートポストでシンプルに(素の紙のまま)、本文用紙はラフな手触りのモンテシオン。表紙と本文用紙が白系なので、遊び紙はそれを邪魔しない色がいいかな~と思ってぎんねずにしました。PPなしのシンプルなアートポストもかわいいですね。まんぞく。
今回の裏テーマは「モンテシオンを使おう!」でした。モンテシオン、数年前に印刷所さんのサンプル請求で見てからずっと使ってみたかった…ラフな紙、好き…。ラフな紙って漫画本の方が映えるかな?と思っていてなかなか使えなかったんですが、ラフな紙の小説本も良いですね。
B6サイズ54ページ(3.5万字くらい)なら白い紙でもギリ目が疲れないかな?というところもあってモンテシオンにしたのですがいかがでしょうか。モンテシオンも眩しいような真っ白さというわけではないので、そこまで目が疲れる感じではないかな?
モンテシオンは嵩高の紙なのもあっていい感じに厚みも出て、現物見たとき「角がピシッてなっとる…!」となりました。角がピシッとなってる同人誌、よい。ちょっと厚みがあるからこそ…。
ただ1点反省というか今後の検討事項としては、思ったより少しノド側(本の内側)が詰まってたかな?という点。もう1行分くらい余白あってもよかったかも…。ナヴィガトリアの時と同じ文字組で作ったんですが、ページ数と紙の厚さ的にこっちのほうが本が厚くなっているので、その点考慮して調整すればよかったですね。まあ読みにくいというほどではないとは思いますが…。
B6小説本がかわいいサイズ感で好きなのでまたB6で出せて楽しかった~。文庫だと厚みがあったほうがいいかな?(薄い文庫本もかわいいですが)というのと、A5だと大きいかなあ…って気分の時にB6ってちょうどいいサイズ。

今回はおまけポストカードもつけました。ポスター用にイラストを描き下ろしたので折角なら…と思って勢いで…。こちらもサンライズさん。本文読んで頂けると分かるかと思うのですが、本編ラストの初夜翌朝のシーンのイラストなので、朝日っぽいきらきらした感じがいいな~と思って紙はシャインフェイスゴールドに。
同レボさんのキャンペーンで5色印刷(CMYK+ピンク追加)のオプション追加料金なしでできたので5色でお願いしました。ピンク系の色はないけど、肌色がきれいに出るかなと思って…!結果イメージ通り、肌色がきれいに出て大満足です!

*使用素材
表紙:同人誌表紙メーカー
R18マーク:リヒト様/【同人誌用素材】R18表記タグ No.03

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